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加藤 義春; 木村 貴海; 吉田 善行; G.Meinrath*
Uranium Mining and Hydrogeology II, p.227 - 235, 1998/00
水溶液中におけるウラニル(VI)イオン[UO]種の化学形は環境条件下でのスペシエーションだけでなく、その配位構造及び結合の観点からも興味深い。二元系におけるUOの錯形成は広範に研究されてきたが、三元錯体の生成についてはよく知られていない。本研究では、水溶液中のウランの直接的なスペシエーションに有効な時間分解レーザー誘起蛍光分光法(TRLFS)を用いて、三元系UO-F-SOを研究した。二元系UO-F及びUO-SOにおいて生成された単核錯体UOF(n=1-4)及びUO(SO)(n=1-3)の蛍光波長と蛍光寿命に基づいて、三元系における単核三元錯体UO(SO)F(m=1-2,n=1-3)の生成を検討した。三元錯体の安定性、構造及びその環境放射化学研究における意義について議論する。
杉浦 佑樹; 舘 幸男; 陶山 忠宏*; 浜本 貴史*
no journal, ,
わが国には、炭酸濃度の比較的高い地下水環境が存在する。ウラン(U(VI))は炭酸錯体を形成することで収着分配係数(K)が低下するため、その影響を定量的に評価する必要がある。原子力機構が整備を進めている収着データベース(JAEA-SDB)から既存のU(VI)のモンモリロナイトへの収着データを複数抽出し、モデルパラメータの導出と炭酸共存条件における収着モデルの適用性の評価を行った。得られたモデルパラメータは、炭酸濃度を変化させた試験結果を良好に再現することができ、炭酸錯体形成によりKが低下するものの、一部は三元錯体として収着している可能性が示唆された。また、モデルパラメータ導出に用いていないデータセットの再現に成功し、モデル化の方法の妥当性及びモデルにより炭酸共存の影響を予測・評価できる可能性が示された。